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夏の夜の思い出5

まんじりともせず昼までずっと部屋にいた

近くに住む友人をとりあえず呼び
事の次第を伝えると
「警察に言った方がいい」と言った

僕は悩んだけれども結局警察には行かなかった
事を大きくしたくなかったということと
何度も職務質問を受けていたために警察に良い印象を持っていなかったからだ

友人はとりあえず鍵を変えた方がいいと言った
友だちに郵便受けの中を確認してもらったら合鍵はあった
でも合鍵を新しく作られたに違いない
大家に話すと僕の実費ならということで鍵を変えることを了承してくれた

それからは向かいのマンションの駐輪場でも女の姿を見ることはなかった
家の鍵を変えたし僕はすっかり安心していた
郵便受けに合鍵を入れることも止めた

僕は会う人会う人にこの話をネタのように話していた
みんな良いリアクションをしてくれた
僕にはもう過去のことになりつつあった

1ヶ月ほどが過ぎ
大家に家賃を払う日が来た
大家はマンションに併設してある金物屋を営んでおり
銀行振込ではなく手渡しをすることになっていた

大学に行ってからコンビニでお金を下ろして大家のところへ行った
大家は家賃を受け取りながら
「お姉さん来てるよ」
と言った

「あの お姉さんってどこのですか?」

「君のお姉さんに決まってるやろ」

僕には妹がいるけれど姉はいない

大家が言うには
その姉というのが最近連絡がつかないし家にもいないし心配だからと言うので
部屋の鍵を開けてしまったのだそうだ

「普通そういうのって僕に確認するのが筋でしょ?」
僕は激高しながら言った

僕はすぐに自分の部屋に向かった
大家も慌てて「だって君の名前も通ってる大学も知ってたから」
と言いながら後についてきた
部屋の鍵は閉まっていた
びくびくしながら部屋を一つ一つ見て回った
しかし誰もいなかった

僕は安心してさらに怒りが込み上げてきた
「完全に不法侵入ですよ
しかも勝手にあなたが入れたんだからあなたの責任だ
何か物が無くなってたりしたらあなたに責任を取ってもらいますからね」

大家は警察には言わないでくれと言った
それからぽつりと一言
『だって一ヶ月前にも入れてあげたから・・・』

その後僕は部屋で何時間も取られたものがないかどうか
異常がないかどうかを確認した

それから念のためにネットで盗聴器を探し出してくれる業者を探して
来てもらった
大家は「そこまでしなくても・・・」と言ったが
結局そこまでする必要があった

寝室にあるコンセントの差し込み口の中から
盗聴器が一つ見つかったのだ

業者が言うには電波を飛ばすタイプのもので
数百メートル以内であればその電波を拾うことができるらしい

業者に「いつつけられたものか分かりますか?」と尋ねると
「最近ですね」と答えが返ってきた

言葉が出ずただ寒気がした

僕はその日のうちに引っ越しをすることにした
その月の家賃と敷金は全額返還してもらい
引っ越し代金も警察には言わないという条件で大家が持つことになった

あれから何年も経つけれど
今でも自分が住んでいたマンションの前を通ることができない
知らない人からかかってきた電話も出られないし
インターホンが鳴ってもすぐには出られない

夏の夜にはこの出来事を思い出す

他にも思い出はあるのですが
それはまた別の機会に・・・
皆さんどうぞ良い夏休みをお過ごしください
comments(0)|trackback(0)|一日|2013-08-14_23:08|page top

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